19冊目は、
道は開ける(新装版)
D・カーネギー 著
創元社
です。
原題は、
How to stop worrying and start living
(悩むのを止める方法と、人生を歩き出す方法)
です。原題の方が本書の内容を忠実に表していると思います。
人間は悩みます。いろいろことで悩みます。悩むことにも意味はあります。悩みは無意識のシグナルだと思います。悩みと向き合い克服することができれば、生活はさらに充実し、成長することができるでしょう。
しかし、悩みにとらわれてしまうと大変危険です。悩むと体調や人間関係等に様々な悪影響が出てきます。本書を読むとそれがよくわかります。
また、悩みにも大小ありますが、深刻な悩みもささいな悩みも危険です。本書の事例に、嵐にも倒れない大木が、小さなカブトムシにあちこちをくわれて倒れるというものがあります。
数でみれば、日常の悩みの多くはカブトムシのような小さなものです。しかし、それらの小さな悩みも確実に生命力を蝕んでくるのです。
本書には、大小様々な悩みに苦しむ人がそこからどう立ち直ったかが、多く紹介されています。
私は、先日、資格試験を失敗して、また一年間(以上?)、同様の生活を続けるのかと落ち込んでいました。そんな時、本棚から本書を出して読みなおしてみました。私よりも悩んでいる人が悩みから解放されている事例をいくつも読んで、また、本書の中のアドバイスを読んで、自分の悩みを少しは客観的に見れるようになり、対処法が考えられるようになりました。
本書では、悩むのを止めるための知恵がいくつも紹介されています。
一日一日を生きること、過去と未来に悩まないこと
楽観的に生きること
忙しくしていること
自分らしくふるまうこと
レモンを手に入れたらレモネードを作ること(不快なものからいいものを作る例え)
他人に興味を持つことによって自分自身を忘れること
祈り、感謝すること
疲労を予防すること
悩みの数は、人の数だけあると思います。それらの全てが本書で解決できるわけではありません。しかし、本書を読むことで、悩みの危険性と、悩みを解消する方法の基本やエッセンスを知ることはできます。
よい志や理想だけをみるのではなく、目の前の悩みにも適切に対処する(無視するという対処法も含めて)ことが、イキイキと充実感をもって生きていくためには大切だと思います。悩みにとらわれていては、活性化はないと思います。
日本人の悩みには、加藤諦三氏(心の休ませ方)や、斎藤茂太氏の著作も、よいヒントになるかと思います。
印象に残ったことば
P17、私たちの欠点は、無知ではなくて無為なのである。
P29、明日のことは配慮すべきである。細心の注意を払って計画し準備すべきである。だが心配するには及ばない。
P47、数えきれないほどの人々が怒りと混乱のために自分の人生を台なしにしてしまったが、もとはといえば最悪の事態を受け入れようとしなかったからである。
P68、悩みに対する戦略を知らないものは若死にする。
P105、みじめな気持ちになる秘訣は、自分が幸福であるか否かについて考える暇を持つことだ。
P116、小事にこだわるには人生はあまりにも短い。
P141、もはや動かしがたい事態に対して潔く従われんことを。
P177、政治的な勝利、地代の値上げ、病気の全快、長い間留守にしていた友人の帰還、このほか種々の外部的な事象は人間の精神を高揚させ、幸せな日々が到来するような予感を抱かせる。これを信じてはならない。そんなことは決してない。自分に平和をもたらすのは、ほかならぬ自分自身なのだ。
P178、人間は起こることよりも、起こることをどう評価するかによってひどく傷つくのだ。
P179、快活さを失ったとき、他人に頼らず自発的に快活さを取りもどす秘訣は、いかにも楽しそうなようすで動きまわったり、しゃべったりしながら、すでに快活さを取りもどしたようにふるまうことである。
P187、私たちが敵に憎しみを感じると、むしろ自分自身が敵に支配されることになる。私たちの憎悪は少しも敵を傷つけないばかりか、かえって私たち自身が、日夜、地獄の苦しみを味わうことになる。
P205、幸福を発見したいと願うなら、感謝とか恩知らずなどと考えずに、与えるという内面の喜びのために与えるべきである。
P216、あらゆる出来事のもっとも良い面に目を向ける習慣は、年間一千ポンドの所得よりも価値がある。
P235、人生でもっとも大切なことは利益を活用することではない。それならバカにだってできる。真に重要なことは損失から利益を生み出すことだ。
P257、店へはいったときに、どんな人と顔を合わせても、私のほうから何か愛想のいい言葉をかけることにしている。機械の中の一個の歯車としてではなく、彼らをひとりの人間と見て話しかけるようにするのだ。
P259、バラを献じたる手に余香あり
P285、祈りは人間が生み出しうるもっとも強力なエネルギーである。
P310、われわれの敵の意見は、われわれに関する限り、自分自身の意見よりも真実に近い。
P318、腰を下ろせるときには決して立っていない。横になれるときには決して腰を下ろしていない。
P331、悩みを軽減するための最良の方法は、「だれか信頼できる人に悩みを打ち明けること」
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