2010年11月23日火曜日

ビジネススクールで教えるメンタルヘルスマネジメント入門 (7/100)




7冊目は、
ビジネススクールで教えるメンタルヘルスマネジメント入門
佐藤隆 著 ダイヤモンド社
です。

この本では、メンタルヘルスの取り組みを、積極的におこなうための方法を学ぶことができます。

従来のメンタルヘルスは、メンタル不調者に注目して、予防や、迅速な発見、対応等をするものですが、この本では、メンタルヘルス対策を一歩踏み込んで、人的資源管理の一側面として捉えています。

著者は、「人的資源管理は、メンタル不調をいかに減らすかだけでなく、従業員を活性化させるために行う。」と述べています。この考え方には非常に賛同でき、人的資源管理をもっと深く身につけたいと思います。組織の中で人材が活性化するには、個人の取り組みだけでなく、組織側からの取り組みも必要です。

この本ではストレスの仕組みがわかりやすく書かれています。人材が不活性化する要因を知ることができます。

具体的には、
・何がストレッサーであるか。
・ストレス要因からストレス反応が生じる流れ
・ストレス対応の6つの類型
・6つの類型別の対処方法
・社員の精神健康度と職場適応度による組織診断の傾向分析
・人的資源管理の中のメンタルヘルス方法
等を知ることができます。

自分自身を考えてみると、神経質傾向の類型にはまると思います。認知行動療法やリラクセーションが適しています。

人材に関するコンサルティングを志す者としては、本書の内容は、定期的に読んで、忘れないようにする必要があると思います。

最後に、印象に残った言葉を引用します。
・産業メンタルヘルスの目的は、個人のストレスを最小にし、共同の成果を最大にすることである。
・ストレス対策を怠ることに伴う最大の経済的損失は企業の成長力低下である。
・適度なストレスがあるからこそ、人間の目標や努力が生じ、やる気が養われる。
・ストレスは人生のスパイスである。
・職位別に精神健康度が良好なのは、
 1.経営者、2.管理職、3.一般社員
・メンタルヘルス対策の最終目的は、企業全体の生産性を高めること。
・30代のメンタル不調が飛びぬけて多い。
・精神的に最もきついのは、ただ単に仕事を振られてプレッシャーだけかけられて作業をこなすだけになってしまうこと。

P&G式世界が欲しがる人材の育て方 (6/100)




6冊目は
P&G式 世界が欲しがる人材の育て方
和田浩子 著 ダイヤモンド社
です。

この本のタイトルは、少し内容とは違っていて深い人材育成方法は書かれていません。それよりは、著者がどうやって世界から欲しがられる人材になったか、が書かれています。
また、人材育成よりは、マーケティングや製品戦略の方が得るものが多かったように思います。

人材活性化の観点からこの本を見た場合、著者はロールモデルになりうると思うので、外資系やP&Gに近い仕事をしている方、また、女性でのキャリアアップを狙っている方には、活性化の要因になるかと思います。

著者は初期の日本P&Gの中で、性別にしばられることなく、仕事に立ち向かっていったことで、どんどんと抜擢されていったのだと思います。

また、この本から読み取れるP&Gの強さは、世界中のP&Gの組織が情報でつながっていること(人のネットワークや組織の仕組み)と、選択と集中の迅速な意思決定ができるトップのリーダーシップだと思います。だからこそ、必要なところに、組織がバックアップできるのだと思います。

最後に印象に残った言葉を引用します。
・正しくて難しいことをやれ
・できない上司の下は経験を積むチャンス
・P&Gから何を持っていってもらってもかまわない。人とブランドさえ残れば、いつでもP&Gは復活できるだろう

2010年11月18日木曜日

キャリア・カウンセリングが会社を強くする (5/100)




5冊目は、
キャリア・カウンセリングが会社を強くする
岩尾 啓一 著
出版社:経済界
です。

著者は、現代の日本の労働者が「自立」していないと危惧しています。そして、そんな労働者を「自立」させるための手段としてキャリアカウンセリングを提唱しています。しかし、現代のキャリアカウンセリングは、転職や求職アドバイザーにすぎないため、本来のキャリアカウンセリングをおこなうべきと訴えています。

労働者の自立と人材活性化は通じるところがあると感じます。自立がなければ、心の底からの活性化はありえないと思います。

この本においては、キャリアカウンセリングの必要性は大いに述べられているのですが、有効なカウンセリングの方法や手順があまり書かれていないのは残念でした。この本を読んで、実際にアクションをとろうにも、著者の言う、本来のキャリアカウンセリングをおこなってくれるところが、どこにあるのかが不明です。もしかしたら、どこにもいないから、著者が訴えているのかもしれませんが・・・

私は、以前コーチングセッションを何回か受けたことがありますが、費用が高すぎて続きませんでした。1回1時間1万円ほどです。でも、これでもある人からの紹介のコーチングだったので、安くしてもらっていたのだと思います。学生や、若手社会人のために、キャリアカウンセリングや、コーチング、メンター制度などを提供しているところはないのでしょうか。それならば、自分がやってしまおうかと思う今日この頃です。

著者は、「自立型社員」とは、自らのキャリアプランを持ち、キャリアプランの達成に意欲的な人のことだといいます。私自身は、「自立」している方だと思うので、この本から新しい知識を得るというよりは、著者の「熱意」に影響を受けて、私自身が活性化しました。
私自身は自立していると思いますが、これは、本を読んだり、両親や先輩から学んだり、友人や家族と話したりして、なんとか見つけたものです。

一人では自立は難しかったと思います。実際、一人暮らしの学生生活では、キャリアプランはなく、モヤモヤとした生活を送っていました。

私のように幸運に恵まれた場合はいいですが、そうでない場合には、やはり、メンターやキャリアカウンセラーが必要だと思います。これは、キャリアの自立も、活性化も同じだと思います。

最後に、印象に残った文章を引用します。

・日本人若者層は仕事観を持たない。何のライフプランもキャリアプランもなく、会社が設定するジョブローテーションの中で、只々無垢で無知な日々を送っている。
・日本において会社とは「母校」のようなものである。「愛情」を持つことなく、会社を去っていく人たちがいかに多いか。
・どのような精緻な制度であっても「低評価」を受けた人は、「不公平・不平等」という感情を持つ。
・それなりの危機感があるのに何もアクションを起こさないというのは、それこそ仕事を含めて、 「すべからく人生は与えられるものである」と考えているから。
・可能性というものは毎日を生きていく中で、「結果」として出てくるものではないか。だからこそ、日々の「瞬間」というものを正面からとらえ、誠実に生きていきたいと考える。そして「今」は、「明日」のためにできることを、少しでもやればいいと思う。その結果、「明日」が「今」になって、人間は少しずつ少しずつ成長していく。その積み重ねことが、「人生」なのである。

2010年11月16日火曜日

抜擢される人の人脈力 (4/100)




4冊目は、
抜擢される人の人脈力
早回しで成長する人のセオリー
岡島悦子 著
東洋経済新報社
です。

不活性の人材を活性化する方法の一つとして、「抜擢」があります。組織の中で停滞していて、やりたいことができない、やりたいことを見失っている人材にとって、抜擢は活性化の有効な手段です。

ただ、抜擢は待っていれば引き上げられるというものではなく、著者曰く、戦略的に人脈を構築する必要があるとのことです。

人脈の戦略的構築方法や、人脈レイヤーという表現は言われてみれば、なるほどと思うことですが、著者は、上手に整理していて、とても参考になりました。ちなみに、人脈レイヤーとは、人脈は階層(レイヤー)に分かれており、自分の属するレイヤーにいる人たちと接することになる、というものです。レイヤーを上がるためには、抜擢が必要なのだと著者はいいます。

将来、著者と同じように、私も、人材活性化モデルを構築したいと思います。

余談ですが、この本の中に、チャンスの女神には前髪しかない、というフレーズが出てきます。この本以外にも時々、耳にする言葉ですが、前髪しかない女神は、少し変な感じがするので、「チャンスの神」でいいのではないかと思います。

最後に印象に残った言葉を引用します。
・人脈は経済的成功や社会的成功を手に入れるために構築するのではなく、楽しく仕事をし、イキイキと生きるために構築するものである。
・Commit or Die.(貢献せよ、さもなくば去れ)
・人脈の投資は「1勝99敗」でも1度のヒットで元をとれることが多い。
・「今までやれそうもなかった仕事」や「これまで会えそうもなかった人」にアクセスできるチャンスに恵まれたときが、「上昇気流」が吹いている「人脈モテ期」のサイン。

2010年11月12日金曜日

エンパワーメント経営 (3/100)




3冊目は、
エンパワーメント経営
青木幹喜 著
中央経済社
です。

エンパワーメントとは、簡単に言うと、パワーを与えることや、パワーを与える仕組み、
または、パワーがあると認知すること、などを指します。

本書は、これまでの経営についてのエンパワーメント研究をまとめ、かつアンケート調査により、その研究を深めた成果をまとめた一冊です。エンパワーメントをいろんな方向から調べていて、エンパワーメントの基礎の部分を知ることができます。

ただ、「まとめ」の章から読むことをおススメします。まとめは、読みやすくなっていて、よく理解できます。論文を本に直したような本なので、前半は反復が多く、文章が読みづらいのと、ちょっと内容も捉えづらかったです。

エンパワーメントは、人材活性化とよく似ていると思います。

エンパワーされた状態は、
・自己効力感
・自己決定感
・有意味感
・影響感
等がある状態です。「自己決定感は自己効力感よりも重要」という記述は興味が惹かれました。

また、エンパワーメントに影響を与える要因には、
・成功体験
・代理体験
・言語的説得
・情動的喚起
・リーダーシップ
・権限委譲
・人事制度
など、複数あります。

加えて、エンパワーメントの効果として、
・挑戦意欲
・能力発揮
・創造性発揮
・行動の活性化
などがあげられています。

人が活性化することを考える参考になりました。

人材活性化を体系立てて考える際に、もう一度参考にしたいと思います。

2010年11月7日日曜日

番外編 パワースポット・近江神宮

番外編として、本以外から見つけた人材活性化を書きます。

今日、近江神宮に行きました。大津京に行く予定があったので、待ち合わせ時間より早く行って、近江神宮に行ってきました。

「ちはやふる」という百人一首のマンガに近江神宮が出てくるのですが、滋賀出身でありながら、近江神宮にいったことがありませんでした。ずっと近江神宮に行ってみたかったのですが、行ってみたいと思うだけで行動しなかったので、やっと重い腰を上げて行って来ました。

早朝の近江神宮は、まさしくパワースポットという感じを受けました。

まず、高い木々の林の中に入ります。お社に行くにはこの林を抜けていくのですが、木々に雑念がすいこまれ、神聖な気持ちが残っていくような気がします。大きな木の鳥居をくぐると、朱色の門が見え、気持ちが引き締まります。そして、大きな拝殿が見えると、いよいよ辿り着いたという思いがします。

心が静まり、雑念が消え、自分のやるべきことをやろうという、気持ちが芽生えてきます。大きな感情の変化ではありませんが、小さく、しかし強く心が変化します。これは、活性化とも通じる部分があります。

また、驚いたのは、今日、2010年11月7日が、近江神宮の御鎮座70周年の大きなお祭りの日だったということです。なんだか、こんな偶然の出会いがあると、自分が近江神宮に導かれてやってきたような気がして、天命とまではいかなくとも、自分のやろうとしていることが天の後押しを得られそうな理由のない自信につながります。この自信も活性化に通じる部分があります。

そんなこんなで、人が活性化する要因として、パワースポットに行くこと、偶然の出会いをすること、があげられると思います。

やればできるんよ (2/100)




2冊目は、
「やればできるんよ
 女性校長 学校改革1000日」
山廣康子
ダイヤモンド社
です。

2冊目にして専門書でなくなってしまいましたが、人材活性化の観点からは有意義な1冊です。
企業のコンサルティングにも通じる部分があり、多くのことを学ばせていただきました。

広島のある荒れた学校を、当たり前の学校にすること、それが山廣さんの目標でした。年間退学者が百数十人おり、ゼロ点で入学でき、ゼロ点で卒業できる学校。その学校を当たり前の学校にするには、数々の抵抗がありました。抵抗は、生徒、暴走族、生徒の親、だけでなく、教師の中にもいました。そんな抵抗の嵐の中で、学校をどうやって、あるべき方向に変えていったのかが、描かれています。

学校の更正は、生徒の活性化と通じる部分があります。生徒が勉強せず、部活もせず、退学していくのは、生徒が不活性化であるということです。

数々の対策が山廣さんにより行われていきますが、私が感じた成功の秘訣は、山廣さんが目指した方向があるべき方向だったからだと思います。学校は生徒や教師が、「やりたくてもできない」状態でした。そのやりたいことを目指したことが重要だと思います。だから同志や理解者、協力者が増えていったのだと思います。

山廣さんがおこなった対策・改革は、いくつかに分類できます。
・学校の中に山廣さんという改革者がいることを示し続ける対策。
・学校の体制の改革
・生徒や親、教師の考え方の改革。
・目に見える改革(清掃、遅刻指導、服装指導)
うまく、分類できているとは思いませんが、特筆すべきは、制度の改革は、後半に行われていることだと思います。まずは、生徒・親・教師の考え方を変えていき、あたり前のことが成功する土壌を作る。その後に、制度として具体的な行動を実行に移したのだと思います。参考にしたいと思います。

最後に、印象的な言葉を紹介します。
・学校と警察と地域の連携があり、多くの方々の支えがあって初めて教師も生徒も学校も変わることができる。一人の力でとうていできるものではない。
・生徒を更正させる魔法の言葉はない。確実な方法もない。でもあきらめず、労を惜しまないこと。それが唯一の方法なのだと私は思う。
・思い起こせば、学校改革の最初の一歩は、この職員室の掃除だったのかもしれない。
・学校を再生するためには、まず教師の意識を変えなくてはならない。

2010年11月3日水曜日

ハーバード流リーダーシップ「入門」 (1/100)




人材活性化読書マラソンの1冊目は、
ハーバード・ビジネススクールの
D.クイン・ミルズ教授の
ハーバード流リーダーシップ「入門」です。

非常に学ぶべきところが多く、何度も読み直したい本でした。

ビジネスにおいてリーダーシップは不可欠であり、リーダーシップについて学ぶことはビジネスを学んでいることにもなります。

本書は、リーダーシップの基盤から、活用方法など実用的な内容が記載されています。しかし、それだけでなく、ビジネスにおけるキャリアの構築方法や、転職、ワークライフバランスのヒントもあり、将来のアドバイスもおおいに含まれていて、まさしく、これから社会に出て行こうとしている学生に向けた大学の講義の書籍化という感じでした。

このブログの目的は、人材活性化をテーマに100冊のレビューを行うことですので、人材活性化について下記にまとめます。

まず、本書を読むことによって、私自身が将来、リーダーシップを発揮しているキャリアが思い浮かび、私自身が活性化しました。

また、現在の悩みの種のうまくいかない仕事についても、私でも、もう一度やれるのではないかと思えてきます。

加えて、リーダーのスキルやミッションとして、他者をエナジャイズしたり、他者の中のそれまで気付かれていなかった能力を見出す、といったことも含まれており、人材活性化がリーダーの役割であることもわかりました。

本書は、リーダーシップを網羅的に教科書のように記載しているため、人材活性化のための個別のスキルは深くは書かれていません。本書は、他者を活性化するために読むというよりは、自身が活性化するために読む方が良さそうです。リーダーシップの特性は、自分で自分のリーダーになる時にも必要で、活用できます。

最後に、心に残った言葉を紹介します。

・リーダーシップは、他人の考えや行動に大きく影響する過程である。
・リーダーシップは、役割である。ちょうど夫や妻、親としての役割をおうようなもの。
・仕事の通貨はお金。人間関係の通貨は時間。二つを混同するなかれ。
・われわれは得たもので暮らしを立て、与えたもので人生を築く。

2010.10.25~2010.11.03