2013年1月2日水曜日

会社を変える人の「味方のつくり方」 (32/100)



32冊目は、
会社を変える人の「味方のつくり方」
柴田昌治 著
日経ビジネス人文庫 2006年
です。

人がよく生きようとする時、「味方」は大切です。
社会や組織に変革を起こそうとするとき、また自分の内面に変革を起こそうとするときでさえ、味方がいると成功しやすくなります。
著者の柴田氏も本書において、
P82.味方のいないときに、ひとり突出した行動をとるというのは、やはり危険な行動といわざるをえない。
と、記述しており、このことは私も実体験で体験済みです。

本書では、「味方」について、
P83.「味方」とは、人としてどのような生き方を選択するのか、という価値感、特に人間観、組織観を共有している者同士を意味している、
と記されています。

柴田氏は本書を、ハウツー本ではなく生き方について書いた本(P.230)、と紹介しています。
つまり、「味方のいる生き方」について書かれているということでしょう。
ハウツーのように直接的ではないけれど、間接的に幅広く関係することがらについて書かれているということです。

実際、修身的な内容も多く、
・P45.足し算の人間観
・P49.失敗から学ぶ
・P62.精神を硬直化させない。
・P65.脳に汗をかく
・P77.自身の進化を阻止してしまっている「無意識の中の心のあり方」こそが自分にとって本当の敵
等があります。

実際に、どうやって味方をつくるか、について本書で紹介されている方法としては、
・生き方に共感や共鳴することで味方となる。
・人を生かす力、人を動かす力をもつ。
・お互いの共通点を見つけることからはじめる。
・味方をつくる力は個人だけのものではなく、組織が味方をつくる力をもつこともできる。
等があります。

人間活性化の観点から考えても、「味方」がいることは重要でしょう。
間接的に効いてきます。
本書でも何度も書かれていますが、強く生きることができるようになります。
不活性化を回避できることでしょう。

本書において、私が一番感動したのは、
「足し算の人間観」
という考え方です。
これは、「引き算の人間観」と対照的な考え方です。
「引き算の人間観」とは、まず理想像があって、その理想像と現実を比較する考え方です。
例えば、目標とする姿があり、現在の自分に足りないものは何かを考えるようなものです。
この考え方は、常に現在像が「不足しているもの」として捉えられます。
理想が100、現在像が90だとすると、マイナス10として捉えられます。
対照的に、「足し算の人間観」は、現在の自分ができることを考えます。
これは0からスタートするため、現在像が90だと、プラス90となります。

引き算の人間観だと、常にマイナス評価となるため、人が生き生きとしなくなってくると、柴田氏は述べます。
目標と今を比較するというのは、自己啓発書でもよく見かける考え方だと思います。
ただ、こういうリスクが潜んでいることに、本書を読んで初めて気づき、感動しました。

目標を持つことは重要です。
だけど、目標と今を比較することも危険です。
これはつまり、「今の自分は過去の積み重ね」だと考えるとよいのではないでしょうか。
今、自分を構成しているのは過去です。
過去のあるときから、自分は何がプラスされたのか。
そうやって自分を見ることで、足し算となります。

目標を持つことは重要ですが、あまりに意識しすぎると、マイナス効果になります。
ですから、目標と今の自分とは糸一本でつながっている、くらいのゆるい繋がりの方がいいような気がします。
ペーパーテストのような答えが明確なものは、目標と現在の自分の能力を比較するのも問題ないかとは思います。
しかし、人生の目標のようなものは、そうそうシンプルにはいかないものなのでしょう。

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